中学3年生になると簡単な自由研究テーマを選ぶのではなく、身近なものでテーマを1つ選び、そのテーマに関して、より深く掘り下げていくこと人が多いです。そのため、展示会で見る親・大人も「凄い」と思う内容のまとめ方をしているものが多数あります。自分で考えているだけあり、発想力や独創性、アイデアについて、とても関心させられます。そんな中学生が自由研究に選んでいるテーマをまとめました。

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中学3年生におすすめの自由研究テーマは15選

中3になると受験を控えているため、自由研究に時間を取られたくないから簡単にできる課題や、1日でできる実験や工作を選ぶ人が多いかと思っていましたが、しっかりと自由研究のテーマを決めて、研究を行ない考察・結果・結論をまとめているものが多いです。この自由研究での取り組みは、高校で面接などがあるときの話題にもなるようです。

人気のあるテーマは、理科・科学・実験で、氷・遺伝子・静電気・カビなどについて研究していることが多いです。同じテーマを選んでも、動機や検証方法、実験方法が違うため、「なるほど」と思う検証を行なっていることが多いです。また、色々な計算式や検証方法ができるだけの知識があるので、見方も面白いものがあります。

中学3年生におすすめの自由研究テーマ15個と選ぶときのポイントについてお伝えします。

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氷を選ぶときのポイント

中学3年生が夏休みの自由研究で氷についてのテーマを選ぶ場合には、中学1年生で習った融点を調べる実験をするといいです。そのときに水に変わる様子と温度計の写真を撮っておくと本当に実験をしたことを証明できるので、なおよいです。氷は、塩を混ぜると急激に温度が下がりますので、実験と楽しみをかねてアイスを作ってみるのもいいかもしれません。アイスは塩を袋の半分ぐらい使って熱を通すアルミなどの上で作ることができます。

過沸騰の仕組み、氷を触ると指にくっつく理由など、身近な疑問を解決する内容でも十分に面白い内容の研究になります。

理科を選ぶときのポイント

教科書の内容から選んで見るといいです。中3だけでなく、中1・中2の学習内容も踏まえてテーマを決めるといいです。教科書に記載されていることだけをするのではなく、この場合はどうなんだろうと思うことを調べるのが大切です。遺伝や宇宙、イオン、運動だけでなく、細胞・電気・化学変化なども踏まえて実験できることが多くあります。

天気・湿度・雲のでき方・化学反応・分解・化合・電子・電流と電圧など、今まで勉強してきたことを活かした理科のテーマに取り組むことで、より理解力を深めることができます。

科学を選ぶときのポイント

科学を選ぶときのポイントとしては、結果とそれにつながる現象がなぜ起こったのかを明快に説明することが出来るようにすることです。これには、絵などを使ってわかりやすく説明をするようにします。文章だけだと、表現が難しいものも、絵を交えるとわかりやすいものとなります。動画を説明に加えて見たりするのも面白いです。化学実験などでは目に見えるものと見えないものがありますから、見えない部分は絵で補ってあげるようにします。

化学電池についての仕組みを学ぶことになるので、車に興味がある人なら、ハイブリッド車・電気自動車・水素カーなどの仕組みの違いと走るための動力について調べたりするのも面白いテーマになります。

実験を選ぶときのポイント

中学3年生の自由研究、それも実験というのは、非常に題材選びが難しいです。個人的におススメなのは「ジュースや調味料の砂糖の含有量調べ」です。薄皿かフライパンで加熱して液体を蒸発させると、砂糖が出てきます。その量を量って、比較してみると、日頃飲んでいるジュースにどれほどの砂糖が含まれているのか、また、そのうえでジュースを飲むことについてどう考えていけばいいのか、という風に考えれば自由研究をまとめるのも楽しいと思います。

ノンカロリーなのに甘みを感じるのはなぜ?とか、いつも食べているものに含まれている化学調味料は、他にどんなものに使われているのかなど調べて、見るのもいいです。

静電気を選ぶときのポイント

自由研究のテーマに静電気を選択する場合、原因だけでなく物質の種類による違いについても、深く掘り下げて学習することが大切です。基本的な部分では、静電気が生じる原因のほか、プラス極とマイナス極が存在することの理解が求められます。また、全ての物質で発生する可能性があることや、マイナスの電荷やプラスの電荷など、物質によって生じる電荷が異なること、それらは物質の帯電列によって決まっていることなどを理解することも重要です。

静電気の仕組み、働き、発生しやすい環境、静電気の力についての実験を行ない、静電気についての知識を深めるためのテーマを選び、行なうといいです。

遺伝子を選ぶときのポイント

遺伝子という難しいテーマを選択するのであれば、実験よりは研究・発表がメインになってくるでしょう。ただ、遺伝子は近年、驚くべき速さで研究・解明が進んでいるジャンルでもあります。古い学説や誤った知識で子供が恥ずかしい思いをしないよう、資料や文献は最新のものを参照するよう心がけて下さい。DNA模型の制作なども、工作と科学研究の側面を併せ持つ課題として面白いです。オレンジジュースやケチャップ・バナナなどからDNAを採取してみたりするのも楽しいです。

数学を選ぶときのポイント

自由研究で工作、絵画などを選ばずに学科、特に数学を自主的に選ぶのであれば、将来理系の進むことが大いに期待できます。中学3年生で受験で大変なさなかですが、折角やるのですから高校以降大学などで学ぶ際の基礎となるものを選んでおきたいものです。

キーワードとしては、「二次関数」と「図形の面積」です。二次関数の解の公式の意味するところと、判別式の意味をおぼろげながらでもイメージしておくと高校で習う「虚数」やベクトルが楽に頭に入ってきます。もちろん、図形の面積は、何かと何かの積なので形は色々あれど、二次関数が入ってきます。この辺りに拒絶反応を示さなければ理系センスはあります。

他には、白書や統計調査の結果を使って色々なことを調べるのも楽しいです。

野菜を選ぶときのポイント

メンデルの遺伝子の法則を勉強するので、野菜に関する自由研究を考えたとき、エンドウ豆を連想してしまうかもしれません。しかし、エンドウ豆は時期によっては手に入りにくく、遺伝子を取り出す作業にはあまり向いていません。そこでスーパーでも簡単に手に入り、かつ遺伝子を取りやすい野菜としておすすめするのが、
ブロッコリーです。細胞の数が多く、安価であり、一年を通して手に入れやすいのが魅力です。そこから遺伝子を取り出す作業をしてみるのもいいです。

糖度計を使って、野菜の甘さを比べてみるのもいいです。同じ品種でも産地が違うと甘みが違いますし、水に浮かべてみて、浮くものと沈むものでは、糖度に変化があるのかなど調べることもできます。

観察を選ぶときのポイント

自由研究のテーマを考えたときに思い浮かびやすいものの一つに観察があります。このテーマは幅広い年代で選ばれます。中学3年生が観察を選んだときのポイントは調べたい項目をきちんと絞ることです。例えば、植物というテーマより、カイワレ大根の発芽条件を深く探っていくほうが中学生らしい研究になります。そして、授業で習った実験方法や知識を積極的に活用することで中学3年生らしい学術的な研究にまとめることができます。

植物の根が障害となる硬さを調べたりするのも、どこで硬さを感知して、硬いときには根はどんな動きをするのか、硬さが同じでも層を作ってみたりして根の動きを調べてみるのも面白いです。

工作を選ぶときのポイント

工作では、色々な工夫ができるようになっていますので、同じものでもパターンを変えて作って見て、違いを比較するのもいいです。貯金箱を作ってみて、それをどんどんを発展させていくことができます。ただ、お金を入れるだけの貯金箱から、コイン別に貯金箱の収納ボックスに入って行ったり、1枚ずつではなくまとめて小銭を入れて、仕分けをしてくるような仕組みを考えて作っていくといいです。

このとき、モーターやコインの重さでカラクリがあったりすると楽しみがあります。貯金箱に入っている金額を表示する仕組みを作っても面白いですね。重さを感知する仕組みをつくり、その重さから各小銭の枚数を計算して、貯金額を把握できるようにしたりするのも中学生らしい工夫です。

環境を選ぶときのポイント

自由研究のテーマに環境を選ぶのであれば、「環境」という漠然としたものを、身近なものに置き換え、一つのテーマから掘り下げるようにします。身の回りで体験できること、観察できることから、どのように役立っているのか、どのような利点があるのか、しっかりと調べてまとめます。目を向ければ、視点を変えるだけで世の中には様々な工夫が成されています。大きなものに目が向きがちなテーマですが、身の回りにこそヒントが多いです。

地震の仕組みはだいたい分かっていますが、実際に模型を作ってみて、どのように地震が起きるのか、植物の光合成についてなどを調べてもいいですし、部屋に入ってくる紫外線を調べたり、アリなどの昆虫のしくみを使った実用的な装置を研究したりするといいです。

調べ学習を選ぶときのポイント

調べ学習といっても、色々なことをテーマにすることができます。川の上流から海に行くまでの水質の変化を調べてみたり、ジュースのPHや含まれている成分について調べたり、500mlに含まれている糖分は本当に角砂糖8個分なのかなどを調べることもできます。身の回りの略語調べや世界遺産を巡る旅などでもいいですし、お城の構造について調べたりしてもいいです。

鉄道が好きな人は、それをまとめて自由研究のテーマにしてもいいです。また、旭川動物園のように、動物の性質を活かした作りをしていることから、動物の性質や行動を調べて、自分なりの動物園の設計図を作ってみるのも面白いです。

電気を選ぶときのポイント

自由研究のテーマとして電気を選ぶときのポイントは、教科書で習ったことと、自分が作りたいと思っている電気回路を組み合わせて考えるといいです。実際は低電圧のものを中心として、無難なのは電池もしくは AC アダプターで供給可能な 1.5 ~ 15V ぐらいの範囲です。40V を越えると感電事故の恐れがあります。

低電圧の範囲なら身近な物で結構実験できます。市販のキットを使っても良いですし、100円ショップなどでLEDランプを手に入れたり、プラモデル用のモータなどとも組み合わせて、自分のアイデアで何かを作ることができます。テスターを使って、それぞれの部品の抵抗値や電圧を測って、直列/並列接続した場合の違いを考察すれば、オームの法則の入り口になります。またモータは発電機としても使えるので、これで LED が点くのかどうかなどのテーマも考えられます。

カビを選ぶときのポイント

食品などにカビを生やしてから、日を追ってその変化などをチェックするというものなら、割と簡単に楽しみながら行うことが出来ます。ただし、夏だということもあり、衛生面については、しっかりと注意をして手洗いなどに気を付ける必要があります。

寒天でカビを培養したり、パンにカビを生やしたりして、カビの種類を調べたり、カビの発生を抑える方法ややり方を調べて経過を写真に残し、結果を写真と考察と一緒にスケッチブックや観察日記などのまとめ方を参考にしてまとめるといいです。

物理を選ぶときのポイント

物体の運動について学習していますので、物理を自由研究のテーマにするには、まず対象となる物体を決めることです。物体として、電車やバスなど乗り物のおもちゃが適しています。そのほか、身近に動くものはたくさんあります。たとえば、風鈴や水飲み鳥といったインテリアが挙げられます。もちろん、木材や段ボールなどで模型を自作してもかまいません。このような物体を動かして観察したり、移動時間を測定することで運動法則が研究できます。

リニアモーターカーを作ってみたり、リモコンロボットを作って速く走らせる工作と物理の実験をしたりするのもいいと思います。お風呂の温度とお湯の温度の熱伝導率を調べたりするテーマもあります。調べたいと思うことをテーマにして、どのように研究していくかをしっかりと事前に考えて、取り組むようにしましょう。

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まとめ

中学生が自由研究のテーマを選ぶときには、広範囲のテーマから選ぶことになり大変です。でも、選ぶときの基準は、気になること、調べたいこと、疑問に思っていることを調べることは小学生の自由研究と変わりません。ただ、小学生と違うのは、自分なりの考えを研究の中に入れ、より深く、調べることができるようになっている点が大きな違いです。

計算式を使って解明することもできますし、化学式を使ってよりよい方法を見つけ出すこともできます。部活や受験勉強で忙しい中での自由研究ですが、簡単なものや1日でできるものという選び方ではなく、しっかりと研究できるテーマで、負担を考えて選ぶようにするといいです。

1日で終わらせるのではなく、1日に少しずつでも進めて行き、まとめていく方が負担が少なく済みます。

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