子供の理科の教科書を銅板を2枚つなげて電気分解についての勉強をしていました。寒天に刺した銅の周辺が銅イオンによって、どんな色に変色するのか、イオンの性質やでき方についての内容でした。そこで、実際に実験をやってみて本当に変色するのか、どのように変色していくのか、イオンの移動する様子を実験で確認して研究成果として自由研究にまとめたいと思います。

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寒天を使った電気分解・イオンの動きの実験基礎データ

難易度 普通
対象 小学3年生以上
実験期間 1日
テーマ 実験
費用 1500円

実験期間を1日にしていますが、材料を複数個揃えることができるのでしたら、実験期間はもっと短くすることができます。電気分解・イオンの動きを観察するのに約90分程の時間が掛かります。そのため、電気分解の変化を見るのに使用する銅板や鉄板などの板の種類が多ければ多いほど時間が掛かります。同時に複数の観察ができるようにすれば観察時間が短くなり実験時間が短くなります。

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用意するもの

材料 個数
寒天の粉 1g
食塩 1g
150ml
1つ
透明カップ 4個

食塩を入れた寒天を作るための材料です。透明カップはプリンやゼリーなどを使ってもいいですし、100均で買えるものでもいいです。

材料 個数
固定板 1個
電池ボックス 1個
リード線 赤1本
黒1本
単3電池 2本
炭素棒 1本
銅板 1枚
鉄板 1枚
アルミ板 1枚
ニッケル板 1枚

固定板は厚紙やプラスチック板、クリアファイルなどで作るといいです。銅板や炭素棒などを指す場所を固定するためのものです。無くてもすることはできます。電池ボックスが複数あれば、同時に実験を行なうことができます。炭素棒や銅板などはホームセンターで購入することができます。「 【広告】市販のキット 」を使うのもいいと思います。

寒天を使った電気分解・イオンの動きの自由研究

目的・きっかけ・動機

理科の授業で学習した電気分解について、実際に自分でも実験をしてみたいと思いました。自分で科学実験をすることで授業で勉強したことを再度理解するのと、分かっていない部分を調べるきっかけになると思い自由研究テーマとして選びました。

電池ボックスを組み立てる

今回、購入した電池ボックスは組み立てないといけなかったので、組み立てていきたいと思います。

画像が電池ボックスの材料です。左上からリード線(赤・黒)20cm、接点ばね、電池ボックス、右上に移って接点金具、クリップです。

接点ばねに赤と黒のリード線を接続します。リード線の左右2cmほどのビニールカバーを切って中の線をむき出しにして、接点ばねに巻きつけます。

電池ボックスに接点ばねと接点金具を溝に押し込みます。

赤いリード線の接点ばねは「+」側に、黒いリード線の接点ばねは「ー」に押し込みます。

電池ボックスに接点ばねと接点金具を溝に押し込んだ状態です。

さらに、リード線に炭素棒と銅板を取り付けます。

取り付けるリード線の色に注意が必要です。

黒いリード線・・・炭素棒
赤いリード線・・・銅板など

【黒いリード線】

炭素棒は黒いリード線に取り付けます。炭素棒の上部にリード線のビニールカバーを剥いた線を巻きつけます。巻きつけただけでは外れやすいのでセロハンテープで止めておきます。

【赤いリード線】

赤いリード線の先はクリップを取り付けます。ビニールカバーを剥いた部分をクリップに巻きつけて、銅板などをクリップに挟むようにして使います。

実験のやり方

固まった寒天を1つ準備して、固定板を取り付けたら、その穴に炭素棒と銅板を差し込みます。

差し込むときにはまだ電池は入れない状態で差し込みます。

差し込んだら、電池を入れます。

炭素棒と銅板はしっかりと底に付くまで差し込みます。

実験の経過観察方法

経過観察の方法は、30分後・60分後・90分後ごとに状態を確認します。その状態を確認しながら記録に残していきます。

・色は
・広がり方は
・銅板、鉄板、アルミ板、ニッケル板別での違いは

などについて観察して記録を取ります。

実験結果

種類 30分後 60分後 90分後
銅板
鉄板
アルミ板
ニッケル板

透明カップの下から撮影したので色までは分かりませんが、時間経過とともにイオンの広がり具合がはっきりと分かります。

種類 斜め
銅板
青色が付いた
鉄板
サビのような茶色が付いた
アルミ板
白い筋が見える
ニッケル板
緑色が付いた

色の変化を見るのであれば上からの写真がいいです。真上からと斜め上からの画像で確認してみました。

電気分解に使った左から銅板・鉄板・アルミ板・ニッケル板です。ニッケル板だけに穴が空いていました。

電気分解とは

電気分解とは、電流を流すことで物質を分解して、別の物質に変えることをいいます。寒天を使った電気分解の実験では、電池を使って電気を流すことでー(マイナス)極側【陰極】の炭素棒から泡が出てきますが、これは気体の水素です。電気を流すことで、寒天に含まれている水分が分解されて水素となって発生しました。+(プラス)極側【陽極】の金属は金属イオンと呼ばれるものが水に溶け出します。銅板の場合は、周りが青い色に変化しますが青色の銅イオン溶け出したからです。他の板も使った変化を見ることができます。

食塩を寒天に混ぜる理由

寒天を作るときに食塩を混ぜた理由は電気を通しやすくするためです。食塩を入れることで塩化ナトリウムが水に溶けることで寒天の中に電解質(イオン)が含まれます。電気を通す物質のことを電解質といい、ナトリウムだけではなく、カリウム・カルシウム・マグネシウムなども同じ働きをします。

食塩を溶かした電解質の水溶液には、陽イオン(ナトリウムイオン)の「Na+」と陰イオン(塩化物イオン)の「Cl-」が存在し、電流を流れるようにします。

逆に電流を流さない砂糖のようなものを非電解質といいます。

感想・考察

金属からイオンが発生して寒天に広がることが良くわかりました。それに、金属イオンは色がそれぞれ違うことが分かりました。マンガンイオンは淡赤色・鉄イオン(3価)は黄褐色・コバルトイオンは赤色に変化するので、ホームセンターなどにあれば、実験してみるといいです。

寒天を使いましたが、食塩水を使うと容器の中の食塩水全体に色が付くので色の確認や広がり方についての実験をしてみるのも面白いと思います。

学校で自動車製造工場の工場見学に行ったときに、燃料電池にも電気分解の仕組みが使われていることを学びました。有害な排気ガスや二酸化炭素を発生しない未来の自動車の研究がされていて、環境に優しいクリーンエネルギーとしても使わていますので、こらから生活のエネルギーになるかも知れません。

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まとめ

小学校・中学校・高校などで勉強していることが、社会人になっても何の役にも立たないと思っている子供ですが、学校ではこうやって基礎的な知識として必要なことを学んでいるということを分かってくれた内容の科学実験になりました。

何事も探求すること、興味をもつことが大切で実際に体験したことは机の上で勉強したことよりも記憶に残り、理解しやすいと思います。だからと言って、すべてのことを体験・経験することは無理なので、興味を持つきっかけになったこの実験は良かったと思います。

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